当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

構成生薬 :  芍薬(しゃくやく), 茯苓(ぶくりょう), 蒼朮(そうじゅつ), 川芎(せんきゅう), 沢瀉(たくしゃ), 当帰(とうき),

効果・効能 : 筋肉が一体に軟弱で疲労しやすく,腹部の冷えやすいものの次の諸症:
貧血,倦怠感,更年期障害(頭重,頭痛,めまい,肩こり等),月経不順,月経困難,不妊症,動悸,慢性腎炎,妊娠中の諸病(浮腫,習慣性流産,痔,腹痛),脚気,半身不随,心臓弁膜症

代表的な駆於血剤です。於血とは西洋医学でいう、末しょう循環障害のことです。
茯苓、蒼朮、沢瀉は体の水分調節をし、川芎と当帰は血行を改善します。また芍薬は鎮痛作用を有します。
つまり、「冷えて血行が悪く、浮腫みと痛みがある場合」が一番の適応となります。
こういう状態は月経や更年期障害に伴ってみられることが多いので、女性に頻用される方剤です。
妊婦にも処方できるほど安全な方剤なので、女性の諸症に対して、とりあえず服用してみるのもよいのですが、効く・効かないがハッキリしているのも特徴です。