桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

構成生薬 :  桂皮(けいひ)茯苓(ぶくりょう)牡丹皮(ぼたんぴ)芍薬(しゃくやく)桃仁(とうにん)

効果・効能 : 体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるものの次の諸症:子宮並びにその付属器の炎症、子宮内膜炎、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)、冷え症、腹膜炎、打撲症、痔疾患、睾丸炎

駆於血剤(くおけつざい)の代表的方剤です。於血は血が停滞している状態をさします。つまり、打撲によるタンコブや青あざ、静脈瘤や痔核もそうですし、女性の月経に関連する現象も於血です。桂枝茯苓丸は、これらの状態を和らげる作用を有します。 駆於血剤を使用する一つの指標として、小腹硬満(しょうふくこうまん)があります。これは、ヘソの斜め下で、足の付け根との真ん中くらいに圧痛を認めるものです。右だと丁度、虫垂炎の時に痛みがある場所です。手術ができない昔は、虫垂炎も於血として、駆於血剤を使っていたそうです。